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MGS2とは何だったのか
理解できればMGS2の本当の面白さに気付く
あなたは『メタルギアソリッド2 サンズ オブ リバティ(以後MGS2)』をプレイしてどう思っただろうか?
「ストーリーが複雑すぎてさっぱりわからなかった」
プレイしたことのある人の多くはおそらくこう答えることだろう。
MGS2のストーリーは、確かに皆さんの言うとおり複雑でわかりずらく結局何がいいたかったのか?
と思う所がある。でも、私はこの複雑なストーリーが理解できれば、
おそらく「MGS2は何だったのか」「MGS2の本当の面白さ」がわかるはずだと思う。
ここではそのMGS2のストーリーを解説していきたい。
上の方にも書いたが、「ストーリーが複雑すぎてさっぱりわからなかった」という意見。
スネーク、オセロット、ソリダス、大佐、大統領らがベラベラと長ったらしく語っていたが、
「結局何が言いたかったの?」と思うはず。
あの複雑なストーリーを私なりに簡単にまとめてみると、
1.海洋プラントでの出来事はすべて演習。シャドーモセス事件の再現だった。
2.オセロットやオルガらは愛国者達の手先。ソリダスや雷電らは演習のための駒。
3.「愛国者達」は人ではない。文化そのものが「愛国者達」。
4.MGS2は“ウソ”だらけ。
5.MGS2のテーマは「ミーム(文化的遺伝子)」。
ざっとまとめてみるとこんな感じ。まぁ、実際は他にも色々あるのだが、その辺は省略する。
上の5つについていくつか説明をしたいと思う。
まず、1.海洋プラントでの出来事はすべて演習。シャドーモセス事件の再現だった。についてだが、
これはMGS1をやっていれば、よく分かるだろう。
「あれ?ココの部分MGS1とそっくりだ」と思う所はおそらく全てシャドーモセス事件の再現である。
例えば“忍者の登場”や“エイムズ・大統領の死”や“デットセル”や“拷問”…。
次に2.オセロットやオルガらは愛国者達の手先。ソリダスや雷電らは演習のための駒。について。
オセロットは武装集団「サンズオブリバティ」の一味だったのだが、実はウソ。実際は愛国者達の手先で、
「海洋プラント占拠事件」は「シャドーモセス事件」の再現するために演習を行っていたのである。
オルガは自分の子供が人質にとられているため、
仕方なく愛国者達の手先になっている(演習では忍者の役)。
一方、ソリダスや雷電らは自分が騙されているとも知らず、
役割を演じていたと言うことになる(知らないうちに演習に参加させられていたということ)。
多分上の説明だとわからないと思われるので下に表としてまとめてみた。
演習に参加していた人たち
登場人物所属
リボルバーオセロット愛国者達の手先
(武装集団「サンズオブリバティ」の一味だったが実際はウソ)
オルガ・ゴルルコビッチ愛国者達の手先
(武装集団「サンズオブリバティ」の一味だったが実際はウソ、
子供が人質にとられているため仕方なく愛国者達の手先になった)
ソリダス・スネーク武装集団「サンズオブリバティ」/特殊部隊「デットセル」
(演習の駒として操られていた)
ファットマン愛国者達の手先
(武装集団「サンズオブリバティ」の一味&特殊部隊「デットセル」の一員であるが、
実際は愛国者達の手先で、演習の試験官をしていた)
ヴァンプ武装集団「サンズオブリバティ」/特殊部隊「デットセル」
(演習の駒として操られていた)
フォーチュン武装集団「サンズオブリバティ」/特殊部隊「デットセル」
(演習の駒として操られていた)
雷電
(雷電本人は特殊部隊「FOXHOUND」の隊員のつもりでいたが実際はウソ、
演習の駒として操られていただけだった)
大佐愛国者達
(特殊部隊「FOXHOUND」の作戦司令官だったが実際はウソ、
アーセナルギアのAIだった、つまり愛国者達そのものだったということになる)
ローズ・マリー愛国者達の手先?
(雷電の彼女だったが、実際は愛国者達の命令で雷電の彼女になっているだけ…
まぁ最後には本当の彼女になるが)
これで登場人物が一体何者なのかが少しはわかると思う。
ちなみに上の表にソリッド・スネークが載っていないのは、
スネークは演習の為に海洋プラントに来たわけではなく、自分の意思で来たから。
「愛国者達」はまさか海洋プラントにスネークが来るとは思っていなかっただろう。
では次。
3.「愛国者達」は人ではない。文化そのものが「愛国者達」。 これは一体どういう意味か?
ジョンソン大統領はオセロットに殺される前に雷電にこう言っていた。
「愛国者達」は12人の老人達のことで、
その老人達が賢人会議を開き、政治・軍事・経済などをすべて12人の老人達が決めている。
例えば、アメリカ大統領選があったとする。
大統領選で大統領を決めているように見えるが、実際には12人の老人達が大統領を決めているのである。
政治・軍事・経済などをすべて仕切っている12人の老人達…つまり「愛国者達」をもし倒せば、
政治・軍事・経済を仕切る者がいなくなる。
そうなると世界の均衡が崩れ、紛争、内戦、恐慌が世界中で起こってしまう。
だから「愛国者達」を倒してはいけない。
だが、実際には「愛国者達」は全員100年前に死んでいてこの世には存在していない。
「愛国者達」とは規範・伝統・倫理であり、“文化”そのものを「愛国者達」と呼ぶ。
つまり「愛国者達」は“人”ではなく“文化”のこと。だから「愛国者達」は倒せない…。
“人”ではないため倒したくても倒せない…。
MGS2があそこで中途半端に物語が終了しているのは「愛国者達」は倒せないからである。
ちなみにスコット・ドルフ(偽装タンカーで演説していた海兵隊隊長のこと)が「らりるれろ」と言っていたが、
あれは「愛国者達」のこと。つまり隠語である。
4.MGS2は“ウソ”だらけ。について。
MGS2をプレイしてみればわかるが“ウソ”ばかり。
あまりにも多くの“ウソ”が出てくるので、プレイヤーはどれが“真実”で“ウソ”かわからなくなっていく。
まさにMGS2のラスト直前の雷電状態(笑)。
これが原因でMGS2のストーリーが「わけのわからない」ストーリーになっているのである。
例えば、MGS2の舞台となる「タンカー」「ビックシェル」も全て“ウソ”。
「タンカー」は偽装タンカーで、「ビックシェル」はアーセナルギアのための偽装…。
あとMGS2の登場人物も“ウソ”ばかりついていいる。
雷電は実戦経験がないといいながら、実際には子供の頃に経験があった。
スネークは、雷電に対し「スネークは偽装タンカー事件で死んだ」と言い“イロコィ・プリスキン”だと騙していた。
大佐も特殊部隊「FOXHOUND」作戦司令官というのは“ウソ”で実際はアーセナルギアのAIで、
ローズ・マリーも雷電に対して騙していた。
他にも、オセロット(こいつは嘘つきすぎ)やスティルマン(義足はウソ)、
エマ(オタコンの事が嫌いといいながほんとは好きだった)等…。
ちなみに私が一番ショックだった“ウソ”は、潜入任務自体が“ウソ”だったということ。
「じゃあ、俺は何のためにココに来たんだよ!」という気持ちになる。
最後の5.MGS2のテーマは「ミーム(文化的遺伝子)」。だが、
これはあなた自身がMGS2をプレイして「ミーム(文化的遺伝子)」が何なのか確かめてみて欲しい。
エンディングあたりでスネークが語っている。
やはりMGS2のストーリーで「面白い」と感じたのは「愛国者達」の存在だろうか。
現実の世界にもこういうモノが存在していそうで怖い。
ゲームで“倒せない敵”が出るのは、アクションゲームとしてはかなり珍しい。
このゲームの面白さはやはりその“倒せない敵”というモノが出てきたというところだろうか。
中には「そういうの(“倒せない敵”がいるというの)はイヤだ」と言う人もいるだろうが、
私はそれで良いと思う。
よく「ストーリーが完結していなくて(中途半端に終わっている)面白くない」という意見があるが、
「愛国者達」は“人”として存在していないのだから、
倒せるわけがない→つまりストーリーを完結したくてもできない。ということになるのである。
プレイヤーの皆が「愛国者達」を倒したい気持ちもわかるが、
たまには“倒せない敵”がいるというゲームがあってもいいのではないだろうか?
「なんか消化不良的なゲームだなぁ…」。
ほとんどの人はそう思うだろう。・・・いや逆にそう思わなければおかしい。
しかしそれがまさに小島秀夫氏が狙いなのである。
世界の中でも大国であるアメリカ合衆国。
そんな国が「愛国者達」という影の支配者によって支配されるているわけである。
政治・軍事・経済等が彼らによってコントロールされ、
全てのデジタル情報までもが検閲されている。
いかに現在の「デジタル社会」が危険であるか、「情報統制」というものはどういうものなのか・・・。
そんなテーマを扱っているわけだから、まさかこれで“スッキリ爽快”なゲームになるわけがない。
「テーマとかメッセージとかそんなのゲームでやるなよ!ゲームでやる必要性が無い。」
逆だ。だからこそやる意味がある。
「MGS」が世界的有名ゲームだからこそ多くの人にメッセージが伝えられる。
ゲーム(エンターテインメント)でありながら、世界の人々にメッセージを伝えるひとつの作品でもある。
時には考えさせられるゲームがあってもいいのではないだろうか?
何も楽しむだけが、ゲームではない。
何もスッキリ爽快になるだけが、アクションゲームではない。
MGS2はまさにそう思わせてくれるゲームであろう。
ふー書きすぎて疲れた(笑)。
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